この記事では、大河ドラマ歴代オープニングテーマ曲を紹介しています。
第2弾は【幕末~明治特集】です!
「日本の夜明けぜよ~~~!」なオープニングは、どれも躍動感があり感動します!!!
また、自分が見ていた大河ドラマのオープニングを久しぶりに聴くと、その頃の時代背景が思い出されてなんとも感慨深いものですね。
この記事の内容
第1作 花の生涯(1963年)
四半世紀以上続くNHK大河ドラマの記念すべき第1作目がこの「花の生涯」です!
原作は「毎日新聞」で連載されていた舟橋聖一氏の同名歴史小説です。
幕末の大老・井伊直弼の生涯が描かれています。
- 原作:舟橋聖一
- 脚本:北条誠
- 音楽:冨田勲
- 演奏:フールサンズセレナーダス
- 主演:尾上松緑(井伊直弼)
現在のように大河ドラマの一つの作品が一年続くのは第2作目の赤穂浪士からで、この「花の生涯」は9か月で完結だったそうです。
放送時間も基本的には日曜日の午後8時45分から午後9時30分と、現在とは違ったようですが、とはいえ日曜日の夜45分というのは第1作から変わっていないって凄いですよね!
第5作 三姉妹(1967年)
幕末の動乱から明治維新までを、旗本の三姉妹の視点から描いています。
主人公は架空の人物です。
放送された1967年は明治維新からちょうど100年。
これを記念して幕末が舞台となりました。
- 原作:大佛次郎「逢魔の辻」「その人」「薔薇の騎士」他
- 脚本:鈴木尚之
- 音楽:佐藤勝
- テーマ演奏:NHK交響楽団
- 主演:岡田茉莉子(長女・むら)、藤村志保(次女・るい)、栗原小巻(三女・雪)
大河ドラマで女性が主人公となった1作目が、この「花の生涯」です。
第6作 竜馬がゆく(1968年)
「竜馬がゆく」は、明治100周年を記念して製作されました。
そして、大河ドラマ初の司馬遼太郎作品です。
近代日本の扉を開くことに奔走した坂本龍馬の生涯を描いています。
- 原作:司馬遼太郎『竜馬がゆく』
- 脚本:水木洋子
- 主演:北大路欣也(坂本竜馬)
- 音楽:間宮芳生
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
原作「竜馬がゆく」は、幕末のヒーロー・坂本龍馬を多くの人が知るきっかけとなった小説ですね。
北大路欣也さんの坂本龍馬、大変興味あります^^!
第12作 勝海舟(1974年)
原作は子母沢寛の同名小説。
勝海舟の生涯を、海舟を取り巻く人々の人間模様を織り交ぜて描かれています。
- 原作:子母沢寛
- 脚本:倉本聰 、中沢昭二
- 音楽:冨田勲
- テーマ演奏:NHK交響楽団
- 主演:渡哲也⇒松方弘樹(勝麟太郎)
第9回まで主役・勝海舟役だった渡哲也さんが、肋膜炎で倒れ急遽降板することとなってしまいました。
第10回以降は、松方弘樹さんが引き継ぐという、異例主役交代となったようです。
渡哲也さんは大事には至らず、その後も多くの大河ドラマに出演していますね。
第15作 花神(1977年)
日本近代軍制の創始者・大村益次郎を中心に、松下村塾の吉田松陰や奇兵隊の高杉晋作といった、維新回天の原動力となった若者たちを豪快に描いた作品です。
- 原作:司馬遼太郎(「花神」「世に棲む日日」「十一番目の志士」「峠」より)
- 脚本:大野靖子
- 音楽:林光
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:中村梅之助(村田蔵六→大村益次郎)
林光が作曲した舟歌風(8分の6拍子)のテーマ音楽です。
映像は海の上空の雲の中から太陽の方角を、色々な角度で撮影したものだそうです。
第18作 獅子の時代(1980年)
この「獅子の時代」は、1967年の『三姉妹』以来13年ぶりに、架空の人物が主人公となりました。
勝者である薩摩の郷士・苅谷嘉顕と、敗者である会津藩の下級武士・平沼銑次。
二人がそれぞれの生き方を貫いて、幕末・明治維新を生き抜く様を描いた作品です。
- 脚本:山田太一
- 音楽:宇崎竜童
- 編曲:千野秀一
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団、ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド
- 主演:菅原文太(平沼銑次)、加藤剛(苅谷嘉顕)
音楽は宇崎竜童さんです。
オーケストラをバックにエレキギターという、斬新なオープニングですね。
また映像も今までにはなかった、その回のハイライト・シーンが織り込まれていました。
第28作 飛ぶが如く(1990年)
原作は司馬遼太郎の同名小説『翔ぶが如く』。
幕末の英雄・西郷隆盛と大久保利通を描いた作品です。
物語は2部構成になっていて、これは大河ドラマでは初の試みです。
- 原作:司馬遼太郎
(「翔ぶが如く」「最後の将軍」「きつね馬」「竜馬がゆく」「酔って候」「花神」「歳月」より) - 脚本:小山内美江子
- 音楽:一柳慧
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:西田敏行(西郷隆盛)、鹿賀丈史(大久保利通)
音楽は現代音楽の作曲家である一柳慧氏で、オープニングテーマ曲は幕末から明治初期の混沌を表しているそうです
主演のお二人は、2018年の「西郷どん」で西田さんはナレーション、鹿賀丈史さんは元薩摩藩主・島津斉興を演じていますね。
第37作 徳川慶喜(1998年)
1990年の『翔ぶが如く』以来、8年ぶりとなる幕末を題材にした作品です。
原作は同じく司馬遼太郎。
江戸幕府最後の征夷大将軍・徳川慶喜の視点から見た幕末を描いています。
- 脚本:田向正健
- 原作:司馬遼太郎(「最後の将軍」より)
- 音楽:湯浅譲二
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:本木雅弘(徳川慶喜)
オープニングは、農村地帯や下町の情景、庶民の暮らしぶりなどが当時そのままの姿で再現されており、写真撮影されて収まるという映像になっています。
第43作 新選組!(2004年)
近藤勇を局長とした、京都守護職下の警備組織として知られる新選組を題材とした作品です
既存の歴史小説ではなく、脚本家・三谷幸喜さんによるオリジナル作品です。
- 作:三谷幸喜
- 音楽:服部隆之
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- テノール独唱:ジョン・健・ヌッツォ
- 主演:香取慎吾(近藤勇)
大河ドラマのオープニングとしては、『琉球の風』以来11年ぶりに歌詞がつけられています。
ちなみに作詞は三谷幸喜さん。
そして、その年のNHK紅白歌合戦でも歌われました。
また、「語りが一切無い大河ドラマ」(アバンタイトルにおける史実の説明は除く)は極めて異例です。
第47作 篤姫(2008年)
原作は宮尾登美子氏の小説『天璋院篤姫』。
江戸幕府13代将軍・徳川家定の正室である篤姫(天璋院)の、波乱万丈な生涯を描いています。
- 原作:宮尾登美子(『天璋院篤姫』より 講談社刊)
- 脚本:田渕久美子、松下和惠
- 音楽:吉俣良
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:宮﨑あおい(天璋院(篤姫))
オープニングの映像はグスタフ・クリムトの画風をモチーフとしています。
また、オープニングには宮﨑あおいさんご本人が出演していて、今作以降、主人公がオープニングに登場するというのが定番になっていました。
2014年「軍師官兵衛」まで続いています。
第49作 龍馬伝(2010年)
坂本龍馬を主人公とした大河ドラマは、1968年の『竜馬がゆく』以来2回目。
明治に入り、三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎が記者・坂崎紫瀾の取材を受ける中で、龍馬について語り続けるという設定で物語は進みます。
弥太郎の視点から、坂本龍馬の生涯とその人間性を描いています。
- 作:福田靖
- 音楽:佐藤直紀
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 歌:リサ・ジェラルド
- 主演:福山雅治(坂本龍馬)
オープニングテーマ曲の女性ボーカルがとても印象的ですよね。
この歌声は、オーストラリア出身で「ネオクラシカルの歌姫」と呼ばれるリサ・ジェラルドさん。
とても人気のあるオープニングテーマ曲で、現在でも龍馬に関する話題を採り上げる際のBGMとして様々な番組で使用されています。
第52回 八重の桜(2013年)
2014年度国際エミー賞テレビドラマ部門ノミネート作品。
福島県会津出身で、同志社を創設した新島襄の妻・八重の生涯を描いた作品です。
- 作:山本むつみ
- 脚本:吉澤智子、三浦有為子
- テーマ音楽:坂本龍一
- 音楽:中島ノブユキ
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:綾瀬はるか(新島八重)
当初はまったく別の内容を企画していたそうですが、2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生。
これによって東北復興を支援する内容に転換されました。
オープニングには「アートの力で東北を応援する」というコンセプトで多くの芸術家が桜をモチーフに「挫折と再生」を表現した映像が使われています。
オープニング音楽は坂本龍一さんです。
美しい音楽ですが、ずっしりと重く心に響くオープニングテーマ曲ですね。
第54作 花燃ゆ(2015年)
主人公は吉田松陰の妹で、後に久坂玄瑞の妻となる杉文(後の楫取美和子)。
兄である松陰、久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤俊輔、桂小五郎、品川弥二郎など松下村塾の弟子たちの人間模様を織り交ぜ、幕末から明治維新へと激動の時代を描いています。
- 作:大島里美 / 宮村優子 / 金子ありさ / 小松江里子
- 音楽:川井憲次
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- 主演:井上真央(杉文)
残念ながら視聴率は伸びませんでしたが、
幕末の長州で、時代のうねりを間近に見てきた女性の心情を思わせる熱いテーマ曲だと思います。
歌詞が吉田松陰の時世の句というのもグッときます。
第57作 西郷どん(2018年)
明治維新の立役者・西郷隆盛。
勇気と実行力で時代を切り開いた「愛に溢れたリーダー」として描かれます。
- 原作:林真理子
- 脚本:中園ミホ
- 音楽:富貴晴美
- テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
- テーマ音楽指揮:下野竜也
- 歌:里アンナ
- 主演:鈴木亮平(西郷隆盛)
音楽を担当しているのは富貴晴美さん、大河ドラマを担当した音楽家の中で最年少です。
後半の歌声は、奄美大島出身の歌手・里アンナさんです。
本作品の島編にも女優として出演していて、美しい歌声を披露しています!
オープニングの映像は、鹿児島や奄美大島の絶景スポット。
癒されますね~♪
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まとめ
幕末から明治を題材にした、大河ドラマ歴代のオープニングテーマ曲をまとめてきました。
幕末ものは人気がある反面、非常に入り組んでいて難しいところがあります。
とにかく力で国を取るといった時代ではありませんから、人物の描写が極めて困難・・・。
脚本次第で視聴率が急降下・・・ってなことも不思議なことではありません。
でもでも!
個人的にはオープニングテーマ曲はどれも素晴らしいと思います♪
戦国時代のように勇猛的な雄々しさではなくて・・・
新しい時代の幕開けを予感させるような躍動感のある音楽はとても感動しますね。
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