前回ー。
ついにオリンピック出場を決めた金栗四三(中村勘九郎)でしたが、嘉納治五郎(役所広司)の口車に乗せられて、費用も自腹で行くことになってしまいました。
といってもオリンピック実現に向け、生涯返しきれないほどの借金を背負っていた嘉納治五郎でしたから苦肉の策ではあったわけですが・・・
そして1年ぶりに熊本の家族に手紙を送る四三。
兄・実次(中村獅童)の逆鱗に触れることを恐れつつ、ありのままを手紙に書きいてお金の援助をお願いしたのでした。
さて、手紙を受け取った実次はどのような行動にでるでしょうか?
また、出場を断っていた三島弥彦(生田斗真)はどのようにしてオリンピック出場を決めるのでしょうか?
この記事では、いだてん第7話「おかしな二人」のあらすじをまとめています。
(※ネタバレがありますのでご注意ください。)
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大河ドラマ「いだてん」放送情報
「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」
第7回「おかしな二人」2月17日放送
- 放送:2019年1月6日より(全47回)
◆放送◆
日曜日【総合】夜8時【BSプレミアム】午後6時【BS4K】午前9時
◆再放送◆
土曜日【総合】午後1時5分日曜日【BS4K】午前8時 - 作:宮藤官九郎
- 音楽:大友良英
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第7回「おかしな二人」あらすじ(ネタバレ注意!)
#四三 はオリンピック出場を祝福されるものの、渡航費を捻出できず #実次 に資金援助の手紙を出す。ある日、三島邸を訪れた四三が見たのは、母・兄の理解を得られず寂しさを感じる弥彦の姿だった。
📺2/17 #いだてん 第7回「#おかしな二人」
[総合]夜8:00
[BSP]後6:00https://t.co/ZrEJSYtHUf pic.twitter.com/PQDncaHulb— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年2月16日
三島弥彦への説得
オリンピック出場を拒んでいた金栗四三(中村勘九郎)の説得に成功した嘉納治五郎(役所広司)。
しかし、もう一人説得しなければいけない人物がいます。
短距離走の三島弥彦(生田斗真)です。
治五郎は弥彦に、なんとかオリンピック出場を了承させようと、東京高師に招いて話をすることにしました。
「君のような日本の未来を背負って立つ若者に、先進諸国のスポーツ文化を見てもらいたい。
これは遊びじゃない。視察だ。
文部省に文句は言わせん!」
さらに治五郎は、弥彦の闘争心を煽るために、羽田の予選会での弥彦の優勝について異議を申し立てる声があることを語ります。
「記録とて実に怪しい」「まぐれじゃないのか」
体協には、このような抗議文が届けられていました。
「返事は急がん、よく考えてくれたまえ」
「いえ、僕は出ませんよ。」
弥彦は答えたものの、煙草に火をつけようとした手を止めました。
弥彦の表情に、治五郎は確かな手ごたえを感じていました。
四三の決意
四三は、熊本の家族に手紙を出していました。
ストックホルムオリンピック出場が決まったこと、
それには千八百円もの大金が必要なこと・・・
しかし今だ返事が来ていないことに気をもんでいました。
ストックホルムへの出発まで3か月を切っていますが、費用のめどが立ちません。
それを案じる可児(古舘寛治)の前で、四三は学校を休学して借金をし、オリンピックに行くつもりだと語ります。
「そんなにまでして君、オリンピックに出たいのかね」
可児の言葉に、四三は迷わず答えます。
「嘉納先生のお言葉ですから。
断る理由なかです」
「ないものはないんだよ!(怒)
四三の思いを聞いた可児は、治五郎に相談を持ち掛けます。
それに対し治五郎は激怒。
「ないものはないんだよ!
辛亥革命の借金もあるし、私は今や10万の男だぞ!」
恐る恐る可児は意見します。
「はい、いや、しかし!
一度は出すと言った手前、せめて旅費の500円だけでも・・・」
治五郎は可児に「出せるのか」と詰め寄ります。
しかし、体協には今、それさえも出せる予算がなく、可児は黙るしかありせんでした。
治五郎が怒るのも無理はありませんでした。
10万円は今の貨幣価値で、ざっと数億円にもなります。
弥彦、どう見ても出る気満々!
弥彦は、酒と煙草をピタリとやめていました。
オリンピック出場に反対している兄の弥太郎(小澤征悦)は、弥彦がオリンピックに出るつもりなのではないかと疑います。
弥彦はおもむろに地面に手をつくと、土下座すると思い気きやまさかのクラウチングスタートで走り出します!
クラウチングスタートは、当時日本に入ってきたばかりの新しいスタート方法でした。
#三島弥彦 が、当時はまだ一般的ではなかった #クラウチングスタート をアメリカ大使館参事官から習い、積極的に試していたことは記録に残っているエピソードです。#いだてん pic.twitter.com/gfFAgvuHSI
— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年2月18日
兄からの手紙
四三のもとに、待っていた実次(中村獅童)から手紙が届きます。
不安な気持ちで封を開ける四三。
しかしその手紙には、実次の温かい言葉がつづられていました。
「四三よ、お前は家門の誉れだ。
お前が外国に行けるのは千載一遇の好機だ。
行ってこい、行って力いっぱい走ってこい。
やはりお前はとつけむにゃあ男ったい!」
「金のことには案ずるな。
必ず俺がなんとかする。
たとえ田畑を売っても、必ず外国に行かせてやる。
お前には、それだけの価値があるったい」
そこに偶然通りかかった可児に手紙を見せ、二人は抱き合い泣いて喜びました。
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正式に日本代表選手となる
&
#四三 と #弥彦、#大森夫妻、#永井 と #可児、#四三 と #シマ。
第7回は文字通り“おかしな二人”が次々と登場。オリンピック参加への第一歩を踏み出した彼らの、笑いあり、涙ありの物語が展開します。📺#いだてん 第7回「#おかしな二人」 本日[総合]夜8:00 pic.twitter.com/uRd0nP5FHB
— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年2月17日
明治45年2月、四三と弥彦は東京高師の校長室でオリンピックのエントリーシートに署名をします。
これで二人は正式に日本代表選手となりました。
「勝てとはいわん。
精一杯戦ってきてくれたまえ」
嘉納は二人を激励します。
東京高師には、『祝オリンピック 金栗四三』ののぼりが立てられました。
この日二人は、治五郎、永井(杉本哲太)、可児、大森兵蔵(竹野内豊)・安仁子(シャーロット・ケイト・フォックス)夫妻から、今後の予定について説明を受けます。
ストックホルムへはシベリア鉄道で2週間。
ほかに一人か二人同行者がつくと治五郎は説明しました。
治五郎は、出発前に安仁子から英会話と西洋式の礼儀作法、食事のマナーのレッスンを受けるようにと言います。
すると弥彦は、自分の家でレッスンを行ってはどうかと提案します。
三島家ならばコックも給仕もいます。
申し分のない弥彦の申し出を、治五郎は喜んで受け入れました。
自費参加に納得できない!
東京高師では、徒歩部の野口源三郎(永山絢斗)をはじめとする学生らが、教師につめよります。
「金栗さん、オリンピック自費で参加するって本当ですか?!
国から金は出ないのですか?世界記録ですよ!」
さらに、千八百円かかると聞いて一同はため息をつきます。
そんな生徒らに教師は、心配しなくても家族が出してくれるらしいと伝えます。
そこに、四三の幼馴染の美川(勝地涼)が割って入ります。
「それはいかにも眉唾ものですね~。
とにかく厳しい、鬼のように倹約化で石頭の頑固者。
びた一文出さんでしょうな~」
金の工面に奮闘する実次
オリンピック行きの費用を用意すると四三に知らせたものの、千八百円もの大金をどう工面したものかと、兄の実次は頭を悩ませていました。
実次は家族を連れ、春野医師を訪ね頼み込みます。
「出すって、言うてしもうたです。
どうしても行かせてやりたかです!」
春野はそんな大金は用意できないといいます。
すると、四三の祖母・スマ(大方斐紗子)が言います。
「こうなったら、田んぼば手放すしかなかね」
それを聞き、子ども達は号泣。
しかし実次は、それは最後の手段だといいます。
「春野さん、こん魔除けの刀ば買うてくださいっ!」
春野に差し出したのは、亡き父・信彦が大切にしていたものでした。
「ばってんこれ、効き目なかったもんね。
お亡くなりになったでしょ、お父さん・・・」
そのとき、そのやり取りを聞いていたスヤ(綾瀬はるか)が、まもなく自分が嫁ぐ池部家に相談してはどうかと提案します。
池部家といえば玉名の庄屋で、資産家として知られています。
気後れする実次を連れて、スヤは池部家を訪ねます。
三島邸で西洋式マナーレッスン
情が深く“女西郷”と呼ばれた #三島和歌子 。常に刺客に狙われていた夫・通庸を守るため、自ら仕込み杖を携えて邸内の見回りをしていたそう。三島家の庭に孔雀がいたこと、当時珍しかったピアノがあったことも記録に残っているエピソードです。#いだてん pic.twitter.com/xFHRSFsmjM
— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年2月17日
レッスンの日、四三は初めて訪れた三島邸に驚くことばかりでした。
三島家は『不如帰(ほととぎす)』のモデルといわえる名家で、広大な敷地に豪邸を構えています。
客間に招かれた四三たち、そこには弥彦の母・和歌子(白石加代子)と兄・弥太郎も顔をそろえていました。
緊張した四三は逃げるようにトイレに向かいます。
するとそこにいたのは、日露戦争の悲劇の将軍・乃木希典(のぎまれすけ)大将でした。
なんといっても三島家は、政財界の要人たちが集うサロンとなっていたのです。
西洋式の食事マナーのレッスンは、三島家のシェフの料理を食べながら行われました。
慣れないことばかりの四三は、安仁子に注意されてばかりでほとんど食事が喉を通りませんでした。
意気消沈して三島邸を出る四三を、三島家の女中・シマ(杉咲花)が追ってきます。
「これ、私たちが食べるものですけど、寮に帰ったら召し上がってください」
それは、弥彦が四三を気遣って、シマに命じて用意させた弁当でした。
シマは包みを渡すと、四三に尋ねます。
「十里も走るって、どんな気持ちですか?
疲れるだけだったら、走らないと思うんです・・・
疲れた先には、なにか、十里走った人にしか分からない、喜びっていうか、ご褒美があるんじゃないかなって・・・」
「いっちょん、分からんです。
分からんけん走っとるとです、失礼します」
四三は足早に三島家を後にしました。
「あのでしゃばり女」!!
東京高師の校長室では、三島家について可児が永井に報告します。
「仏頂面でマナーどころじゃないですよ。
で、また安仁子が容赦ないんだ」
それを聞いた永井も同調します。
「でた安仁子!
だいたいなんなんだ、あの出しゃばり女は!」
大森が尻に敷かれているという話で盛り上がります。
しかし、つい立ての向こうには、大森夫妻がおり、しっかりと聞かれておりました。
慌てる可児と永井にせき込む大森、「なんにも聞こえなかった」と言う安仁子の顔は鬼の形相でした。
塞ぎこむ四三に美川は…
安仁子の厳しいレッスンはその後も続いていました。
それだけでなく、実次からの金は届かず、四三はすっかり塞いでいました。
美川(勝地涼)は実次に金の催促をしたほうがいいと助言します。
しかし四三は、兄に負担をかけるのが心苦しいと、自分の本や家具を売ろうとしていました。
それを見た美川は、四三に問います。
「そもそも、いつ、なぜ自腹を切ることになったのかね?」
四三にわけを聞いた美川は憤慨。
「まんまと口車に乗せられてるよ。金栗氏。
校長に直談判すべきだ、千八百円出してくれんと走らんと!」
嘉納治五郎のはなむけ
四三は決死の覚悟で治五郎を訪ねます。
校長室のドアの前に立つと、部屋の中から治五郎と可児が借金の話をしているのが聞こえてきました。
その額が十万円にもなると知った四三は驚愕します。
「おう、韋駄天!
英会話とマナー講座でだいぶ絞られているそうだな・・・で、なんだ今日は」
「・・・私はその、本当にオリンピックに行くのでしょうか。
実感が沸かんというか・・・」
いざとなるとそんなことしか言えない四三を、治五郎は浅草に連れ出しました。
歩きながら治五郎は、自分の背広に刺繍された「勝」の文字を見せます。
治五郎が29歳のとき、初めて欧米視察に出向く際に勝海舟がはなむけにとこの背広を譲ってくれたのだといいます。
「以来ゲンを担いで、ここ一番の勝負には必ずこれを着ることにしている。
フランス大使館に出向いて、オリンピック出場を決めたのもこの服だ」
驚く四三を連れて治五郎が向かったのは質屋でした。
治五郎は、勝に贈られたというその背広を質に入れ金に換えたのです。
「勝海舟の刺繍入りだ、値打ちが下がらん」
治五郎は四三に金を渡すと、洋行用の服を仕立てるようにと告げます。
「私個人からのはなむけだ」
四三は感激して礼を言います。
そして、その足で日本橋の三越呉服店へフロックコート、背広、外套を仕立てに行きました。
結局、渡航費のことは切り出せないままでした。
弥彦の真情
2週間後、四三の服が一式仕上がると、弥彦は自宅の庭で背広姿の四三の写真を撮ってくれました。
自室で現像をしながら弥彦は、家族にオリンピック出場を祝福されている四三が羨ましいと真情を吐露します。
「うちはダメだね、母は兄にしか関心がない、兄は金にしか興味がない」
「・・・ばってん、わが子に関心のなか親がおるんでしょうね」
「期待に答えんでいいから気楽だがね」
オリンピックへの同行者決定
治五郎は可児に、四三と弥彦の同行は大森夫妻に任せると告げました。
兵蔵が監督、安仁子が通訳というわけです。
ひそかに自分たちのどちらかが同行者に選ばれると期待していた永井と可児は、落胆します。
「金千八百円、持ってきたばい!」
金の問題が解決しないことに追い詰められている四三。
四三はついに、オリンピック予選会の優勝カップを金に換えようと決断していました。
カップを手に四三は寄宿舎を出ます。
すると、思いがけないことに四三の目の前に現れたのは兄の実次でした。
実次は、四三に大きな風呂敷包みを見せて笑います。
「金千八百円、持ってきたばい!」
まとめ
生田斗真さん演じる三島弥彦は、子爵である三島家の次男というお坊ちゃん。
頭も良くてポーツ万能、それだけでなく、カメラやピアノが趣味というハイカラな人物です。
今回は、趣味である写真も登場しましたね。
お坊ちゃんであるがゆえに期待もされ、そのことが弥彦にとっては少々窮屈に感じているようです。
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四三と弥彦、
生まれも育ちも違う二人の人物が、オリンピック出場に向けて活動を共にしたというのはとても興味深いですね。
嘉納治五郎の唱えた、スポーツに垣根がないということの証でもあります。
この第7話では、四三と弥彦それぞれの家族にも注目です。
家族の愛情の形は様々。
この「いだてん」では、そんな家族愛に胸が熱くなる場面がたくさん出てきます。
特に、鬼のように厳しいけど誰よりも四三の事を考えている、中村獅童さん演じる兄の実次には幾度となく涙しております。
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