2019年 いだてん

【いだてん】森山未来 痛快ナレーションで登場人物にもツッコミ⁉

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大河ドラマのナレーションは大きく2つのパターンがあります。

最近でいうと、「真田丸」のナレーションはNHKアナウンサーの有働由美子さんでした(現在はフリー)。
もちろん役として登場していませんし、そもそもNHKのアナウンサーが大河のナレーションを務めるのは9年ぶり(途中交代した「花燃ゆ」を除く)です。

「おんな城主 直虎」でナレーションを務めた中村梅雀さんや、「八重の桜」ナレーションの草笛光子さんなどは、ベテラン俳優さんですが役としてではなくナレーションだけを担当していました。

 

一方で、近年では登場人物の一人が、ナレーションも兼ねているという物語構成が多く見られます。

非常にインパクトが大きかった「龍馬伝」岩崎弥太郎役の香川照之さんや、「平清盛」で源頼朝を演じた岡田将生さん、「江」でお市の方を演じた鈴木保奈美さんは芸能界への復活作品として話題となりました。

 

さて、それでは2019年NHK大河ドラマ「いだてん」のナレーションはというと、このお二人。

ビートたけしさん(古今亭志ん生)
森山未来さん(若き日の志ん生・美濃部孝蔵)

 

この二人もまた、ドラマの中の登場人物です。

ビートたけしさんは今のところ、ナレーションと言うよりは落語家・古今亭志ん生の高座での語りそのものが、物語にかぶってくる形です。

前半に関しては、ナレーションというならば、志ん生の若かりし頃・美濃部孝蔵を演じている森山未来さんでしょう。
テンポよくなめらかなナレーションにユーモアも加わり、痛快で凄く面白いです!

 

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ナレーションが二人?その意図は…

 

というわけで、今回の「いだてん」のナレーションを担当しているのが、登場人物の一人である昭和の大名人、落語家の古今亭志ん生を演じているビートたけしさんと、若き日の志ん生・美濃部孝蔵を演じている森山未来さんです。

 

このふたりの登場に合わせて、物語は昭和30年代と明治を行ったり来たり・・・
かなりスピーディーですから、細かいところを見逃すと置いていかれます^^;

 

そもそも古今亭志ん生が今回の物語の中心にいるのには、脚本家・宮藤官九郎さんによる巧妙で非常に面白い意図があります。

この「いだてん」は、金栗四三(中村勘九郎)と田畑政治(阿部サダヲ)という時代の違う二人の主人公が登場します。

 

まず、この主人公二人が生きた時代を、古今亭志ん生は両方を知っているということ。
古今亭志ん生は、金栗四三より1歳年上で、ほぼ同じ時代を生きてきたことになり当時の世界情勢なども見てきたことでリアリティもありますよね。

 

この2つの時代をつなぐ人物として志ん生さんを登場させ、2つの時代を並行させながら描くという、今回の構成にたどりついたわけです。(宮藤官九郎さん)

 

しかも、過去のことも現代のことも、いかようにも面白く語ることができる「落語」に着眼するあたり、さすがクドカンとしか言いようがないのであります。

 

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自由過ぎる落語家・古今亭志ん生という人物

森山未来さんが演じる美濃部孝蔵。
古今亭志ん生の若き青年時代です。

美濃部孝蔵は生粋の江戸っ子。
なんといっても10歳にして酒と博打を覚え、しまいには小学校を退学になるという悪童ぶり。

孝蔵の父親はなんと警察官!
金に困った孝蔵は、父親のキセルを質に出して怒りをかい、槍で追いかけられたというエピソードは史実にもあるようです。

 

日銭を稼いでは使い果たすという放浪生活を送っていた孝蔵でしたが、ひょんなことから橘屋円喬と出会い、円喬の落語の世界にのめり込んでいきます。

酒も博奕もやめた!
こう宣言し、孝蔵は円喬の弟子となります。

 

落語家を目指す孝蔵でしたが、酒と博打で作った借金により改名と引っ越しを重ねます。

そしてようやく昭和に入る頃、少しずつ売れ始め、1939年に「5代目古今亭志ん生」を襲名します。

 

時代は第2次世界大戦。
志ん生は、軍の慰問芸人として赴いた満州で終戦を迎えます。

戦後は、寄席やラジオで大人気となり、ついには「座っているだけでおもしろい」という境地にまで達したのです。

 

ドラマの中で、ビートたけしさん演じる志ん生が、酔っぱらって高座に上がり、途中で寝てしまうシーンがあります。(第5回)
「ちょっと、おとうちゃん!」
と娘の美津子(小泉今日子)が起こそうとしますが、客席からは笑いと「いいよ、寝かしといてやりなよ!」という声が上がります。

「座っているだけで面白い」・・・史実に沿った演出もちゃんと組み込まれていますね。

 

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ビートたけしさん“志ん生風”を意識

一部では、ビートたけしさんのナレーションというか語りが聞き取りづらい、といった声も聞かれます。
確かにぼそぼそっとしゃべるので、何を言っているのかとボリュームを上げたくなります。

とはいえ、プロの落語家だったら活舌よく聞こえるのかといったら、そうでもないようですよ。

こちらが、本物の5代目古今亭志ん生さんです。

 

 

これを見て思うのですが、単に活舌が良く聞きやすかったらいいってものでもないのかなぁと・・・。
(すみません、落後には詳しくないのですが)

面白いのは、独特の間だったり、語り口だったり、それに合わせた表情なんかも、志ん生さんには何か引き込まれるものがあります。

 

今回志ん生を演じているビートたけしさんは、当時志ん生さんお落語が好きでラジオで聞いてゲラゲラ笑っていたといいます。
志ん生さんの高座も見に行ったことがあるそうです。

尊敬する志ん生を自分が演じることについて、たけしさんはこのように語っています。

そもそも志ん生さんのまねなんてできっこないしね。
宮藤官九郎さんにもそう言ったんだ。おいらは漫才師だよって。
(ビートたけし)

 

今は、志ん生さんの落語は、残っている音源はほとんど入手して毎晩聞いているのだそうです。

高座に上がった瞬間に自分の世界を作ってしまう・・・
声のひと張りで客が静まるという、稀代の天才・古今亭志ん生を演じることは、いくらたけしさんとはいえプレッシャーに違いありません。

 

まねようなんて気はないけど、“間”や“くすぐり”なんかは「志ん生風」を意識しているよ。

 

志ん生さんの間はコンマ1秒の世界。
上下の割り振り(人物の演じ分け)も、客の笑いの頃合いを見る。
“間待ち”も絶妙・・・。
ほかの落語家もたくさん聞いたけど、オイラはやっぱり志ん生さんなんだ。
(ビートたけし)

 

志ん生さんの魅力も、演じることの難しさも知り尽くしたビートたけしさん。

 

「本物の落語家さんがやった方がいいんじゃないの?」
という意見もあるようですが、本職でないビートたけしさんでさえ難しいのに、落語家さんだったら恐れ多くてオファーを受けられないんじゃないでしょうかね。

聞きずらいと感じる方も、もうちょっと聞いてみませんか。
志ん生の面影を感じつつ、味わい深く聞けるようになるかもしれませんよ^^。

 

 

森山未来・痛快ナレーションにテンション⇧

一方、志ん生の若かりし頃(美濃部孝蔵)を演じている森山未來さん。
孝蔵はチャキチャキの江戸っ子ですから、ナレーションも超軽快です。

実にテンポよく滑らか。
しかもナレーションが登場人物にツッコミを入れるという場面も!

非常に面白いです!

 

孝蔵は、明治・大正・昭和と3つの時代が交差する物語をつなぐ、狂言回し的な役割も担っています。

時には物語を俯瞰して淡々と語り、ときには登場人物にツッコミを入れ、場面ごとに立ち位置を変えながらナレーションをしています
(森山未来)

 

ナレーションだけではありません。
演技では身体能力の高さがうかがえる疾走シーンも注目を浴びています。

それもそのはず、森山さん俳優であると同時にダンサーでもあるんですよね。

 

今回(孝蔵を演じるにあたり)知ったのは、(落語の)テクニックをつけることができても、そこから先はその人となりで勝負する世界だということ。
僕はダンスをするのですが、ジャンルは違っても表現には結局その人間が出るんです。
(森山未来)

 

森山未来さんのプロフィール

もりやま みらい

  • 生年月日:1984年8月20日
  • 出身地:兵庫県神戸市
  • 身長:172㎝
  • 血液型:AB型
  • 職業:俳優・ダンサー

◆主な出演作品◆
映画
『世界の中心で、愛を叫ぶ』
『モテキ』
『怒り』ほか
ドラマ
『WATER BOYS』
『僕たちの戦争』
『その街のこども』ほか

◆略歴◆
5歳からジャズダンス
6歳からタップダンス
8歳からクラシックバレエ・ヒップホップと、幼少の頃よりダンスを始める

15歳、舞台『BOYS TIME』で本格デビュー

16歳、単発ドラマ『TEAM 2』でドラマ初出演
『さよなら、小津先生』で連続ドラマ初出演

20歳、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の主人公・松本朔太郎(サク)の高校生時代を演じ、映画各賞を受賞する。

26歳、一般女性と入籍発表
映画『フィッシュストーリー』で高崎映画祭最優秀助演男優賞を受賞

29歳、日本アカデミー賞で『苦役列車』『北のカナリアたち』で優秀主演男優賞・優秀助演男優賞をダブル受賞

この頃1年間、文化庁から任命を受け、文化交流使として、イスラエルのダンスカンパニー等を拠点に滞在活動した。

(この他、受賞歴多数)

 

まとめ

テンポよく進むこのドラマ「いだてん」は、見ているこちらまで一緒にマラソンを走っているような・・・
それくらいこのドラマには、スピード感を感じます。

昭和と明治を目にも止まらぬ速さで行ったり来たり!
それと同時に、今回紹介した二人のナレーションも変わるという絶妙な構成がとてもリズムよく進みます。

 

実はわたくし、このドラマのナレーションである古今亭志ん生が、ただの物語の進行役程度にしか思っていませんでした。

ところが!
これはとんだ思い違いをしているのかもしれないということに気がついてきたのであります。

日本のスポーツ界の礎となった多くの先人たちの軌跡は、興味深いものがあります。
それと同時に、当時の人々がそれをどのようにとらえていたのかという2つの側面から物語を楽しむことができます。

 

古今亭志ん生を通して、一人の普通の若者がこの時代をどのように捉え生き抜いたのかというのも、このドラマの大きな見どころのようですね。

 

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