ドラマの題字・・・
とりわけ大河ドラマの題字となると、なにやら特別なものを感じますよね。
なんといっても1年間、ドラマの顔となるわけですから^^
毎回どんな題字になるのか楽しみのひとつでもあります♪
2021年第60作となる『青天を衝け』。
日本資本主義の父とも呼ばれ、新一万円札となることも決まっている渋沢栄一の生涯が描かれます。
主演は吉沢亮さん。
大河主演俳優としては初の平成生まれだそうですよ。
そして!
この『青天を衝け』の題字を書いたのが現代美術家の杉本博司氏です。
文字ひとつひとつが上に向かって跳ね上がっているのは、まさしくタイトルの通りなのでしょうか。
渋沢栄一の生涯を通して、少し元気のない現在の日本に勇気と希望を与えてくれるドラマになるのでは!と期待します。
この記事では、『青天を衝け』の題字を手掛ける杉本博司氏についてまとめています。
この記事の内容
2021年大河ドラマ『青天を衝け』番組概要
特報動画<第2弾>をお届けします!
渋沢栄一×徳川慶喜
二人の出会いが
日本の未来を切り開く#青天を衝け#2月14日スタート#吉沢亮#草彅剛 pic.twitter.com/6lnhqJF8Di— 【公式】大河ドラマ「青天を衝け」2/14スタート! (@nhk_seiten) January 5, 2021
2021年大河ドラマ(第60作)
『青天を衝け』
放送予定:2021年2月14日(日)スタート!
作:大森美香
音楽:佐藤直紀
題字:杉本博司
制作統括:菓子浩、福岡利武
プロデューサー:板垣麻衣子
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
出演:吉沢亮、小林薫、高良健吾、草彅剛ほか
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『青天を衝け』題字は現代美術家・杉本博司氏!
その題字がこちら!⇩ ⇩ ⇩
右肩上がりが大きな特徴ですね。
『青天を衝け』というタイトルは、渋沢栄一本人が若き日に詠んだ漢詩がもとになっています。
まさしく、天に拳を突きあげたようなイメージなのでしょうか・・・
『青天を衝け』の意味はこちらの記事をご覧くださいませ。
⇩
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杉本博司氏のプロフィール
- 生誕日:1948年2月23日
- 生誕地:東京都台東区
- 出身校 立教大学経済学部
アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン - 現在の活動拠点:東京及びニューヨーク
舞台演出、建築設計、造園、執筆と多方面で活動
略歴
1970年 立教大学経済学部を卒業後ロサンゼルスに渡り、アートセンター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学ぶ
1974年 同校を卒業後、ニュートークに移り写真家のアシスタントしてスタート
1975年 写真作家として自分のスタジオを構える
1976年 最初のシリーズである『ジオラマ』シリーズの1枚がニューヨーク近代美術館の写真部門で評価され買い上げられる
以後、奨学金を得ながら写真作品を制作
1977年 東京の南画廊で初の個展を開く
1978年秋 奨学金修了とともに古美術商ギャラリー「MINGEI」をソーホーに開業
ニューヨークと日本を往復しながら古美術品や民芸品を買い販売する生活を10年ほど続け、ギャラリー閉店後も古美術の取引自体は1997年まで続けた。
1981年には、ニューヨークのソナベンド・ギャラリーで個展を開催
2001年には、ハッセルブラッド国際写真賞を受賞
その後、欧米など世界各地の美術館で個展を開催。
多方面に活躍し、とりわけ伝統芸能に対する造詣が深く、演出を手掛けた「杉本文楽 曾根崎心中 付り観音廻り」公演は国内外で高い評価を受けた
2008年 新素材研究所を設立
2009年 公益財団法人小田原文化財団を設立
2017年10月9日、構想10年建設10年の複合文化施設「江之浦測候所」を神奈川県小田原市に竣工。今も拡張を続けている。
受賞歴
2001年 ハッセルブラッド国際写真賞
2009年 高松宮殿下記念世界文化賞
2010年 紫綬褒章
2013年 フランス芸術文化勲章オフィシェを受章
2017年 文化功労者
構想10年建設10年の複合文化施設「江之浦測候所」
2017年10月9日、構想から20年の歳月をかけて開館した複合文化施設「江之浦測候所」が、神奈川県小田原市に竣工。
杉本氏はこの施設を作るに至った思いを、2021年元旦に「小田原考」として語っています。
子供の頃、旧東海道線を走る湘南電車から見た海景が、私の人としての最初の記憶・・・(中略)・・・私は何ものかに導かれるように、その私の記憶の場所を与えられた。江之浦に広がる広大な蜜柑畑だ。私はこの地に小田原文化財団を設立した。この地から世界に向けて、日本文化の精髄を発信しようと企てている。(引用:公益財団法人小田原文化財団公式ホームページ)
「江之浦測候所」は、杉本氏が子ども時代に見た思い出の場所近く、水平線を見渡す丘に上に建てられています。
室町時代に鎌倉の建長寺派明月院の正門として建てられた「明月門」、
古代ローマの劇場のような舞台、日本の様々な時代様式の建築や石庭、
杉本氏が全国各地から蒐集してきた古美術・古材が使用された、「光学硝子舞台」「冬至光遥拝隧道」「夏至光遥拝ギャラリー」などを含めた施設全体が杉本氏の作品になっています。
杉本氏の終生の仕事として、「小田原文化財団 江之浦測候所」は今も拡張を続けています。
杉本氏が思い描くのは・・・
「古代人が思い描いた生命のビジョンを自身の思想をからめながら再現し、現代人が改めて感性を育み、人生の意味を考える場所」
昨日ぶらりと #江之浦測候所 に。
正月、Eテレで #尾上松也 さんが船弁慶を踊った硝子舞台。めちゃくちゃ高いし、狭い〜ひ〜(*_*)。いや〜相模湾を望むランドスケープアートも素晴らしいが、松也さんの頑張りにじわりました。 pic.twitter.com/MjFxIS5z16— kkmrpanda-t (@kikumaripanda) June 21, 2020
吾郎くん
素敵な素敵な時間が流れる空間
時間を忘れてしまいそう#江之浦測候所#稲垣吾郎 pic.twitter.com/CcpQJR13oD— コマリザ (@komariza1208) November 7, 2020
デザインや美術が好きな人はもちろんですが、そうでない人も一度は訪れたい場所。
完全予約制なので、安心していくことができそうです。
江之浦測候所
神奈川県小田原市江之浦362番地1
TEL: 0465-42-9170(代表)
◆休館日:火・水曜日、年末年始および臨時休館日
◆見学時間:事前予約・入替制
午前の部: 10時~13時
午後の部: 13時30分~16時30分
◆入館料:3,000円(税別)
インターネットから事前にご購入
※受付期限はクレジットカード2日前、セブン-イレブン払いは3日前まで
詳しくは公式ホームページでご確認下さい。
杉本博司がコロナ禍で執筆した『江之浦奇譚』
現代美術家・杉本博司のライフワークとも言える「江之浦測候所」をテーマに書き下ろされたのが、『江之浦奇譚』(岩波書店)です。
アメリカにも拠点を置く杉本氏が、今般のコロナ禍によって日本滞在を余儀なくされ、この自粛期間で執筆したものです。
本日、杉本博司の新著『江之浦奇譚』(岩波書店)発売です。
すでに江之浦測候所を訪れた方にも、これから見学をご予定の方にもぜひご一読いただきたいエピソードが満載。
そして本日、江之浦測候所は開館3周年を迎えます。 pic.twitter.com/LDl2Vuoxpp— 小田原文化財団 (@odawara_af) October 8, 2020
杉本博司『江之浦奇譚』(岩波書店)入荷しました。
継承が困難になりつつある日本文化の技術を将来に伝える施設として誕生した「江之浦測候所」。
本書は設立者である杉本さんが、この施設がどのような因縁で今の姿になったかを備忘録として書き留めた44の噺からなる1冊。1階入り口にて展開中です。 pic.twitter.com/I6OwFr7ddX
— 六本木 蔦屋書店 書籍 (@R_t_book) October 10, 2020
まとめ
大河ドラマの題字=書道家というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、意外にそうでもないのです。
最近では、2019年『いだてん~東京オリムピック噺~』の世界的美術家・横尾忠則氏の題字デザインは斬新でインパクト大でしたね。(【関連記事】☞2019大河ドラマいだてん題字ロゴデザイン横尾忠則氏の過去作品がスゴイ!)
2016年『真田丸』は、左官技能士の挾土秀平によって、土壁に“こて”で書かれた文字が話題になりました。
少しさかのぼると、1995年『八代将軍 吉宗』は仲代達矢さん、1996年『秀吉』森繁久彌さんといった大御所俳優さんの書もあります。
1990年『飛ぶが如く』は、原作者である司馬遼太郎の書であり、さらに1997年『毛利元就』は本人の署名をそのまま題字としたものでした。
今回、現代美術家・杉本博司氏が題字を手掛けた『青天を衝け』。
1年間、愛着を持ってドラマを楽しんでいきましょう♪
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